そのクレープを裏でもぞもぞ食べていたら、カイ先輩がこちらに寄ってきた。
「つまみ食いかあ?」
「ち、違います!さっき森川さんが焼いてくれたんです」
「ふーん……」
カイ先輩はあたしの顔をじろじろと見回したあと、隣にどさっと座りこんだ。
「ひとくち、ちょうだい」
差し出された手に、あたしの心臓は跳ねあがった。
どうするべきか迷い、あたしは出来るだけ平静を装おってカイ先輩の右手にクレープを乗せた。
もちろん――顔なんて見れるはずもない。
「ん、うまいじゃん」
少し驚いたようなカイ先輩の声を、あたしはうつむいたまま聞いていた。
どきどきと、さっきから心臓がうるさい。
「――あのさ」
「……はい?」
「おまえ、森川と仲よかったんだな」
思いがけない質問に一瞬戸惑い、たしかについ最近まで森川さんとは関わりがなかったのだと思い出した。
「そうなんです。最近、喋ってもらえるようになって――ほら、この前の走行会あたりから」
「つまみ食いかあ?」
「ち、違います!さっき森川さんが焼いてくれたんです」
「ふーん……」
カイ先輩はあたしの顔をじろじろと見回したあと、隣にどさっと座りこんだ。
「ひとくち、ちょうだい」
差し出された手に、あたしの心臓は跳ねあがった。
どうするべきか迷い、あたしは出来るだけ平静を装おってカイ先輩の右手にクレープを乗せた。
もちろん――顔なんて見れるはずもない。
「ん、うまいじゃん」
少し驚いたようなカイ先輩の声を、あたしはうつむいたまま聞いていた。
どきどきと、さっきから心臓がうるさい。
「――あのさ」
「……はい?」
「おまえ、森川と仲よかったんだな」
思いがけない質問に一瞬戸惑い、たしかについ最近まで森川さんとは関わりがなかったのだと思い出した。
「そうなんです。最近、喋ってもらえるようになって――ほら、この前の走行会あたりから」


