教室に着くと今日もまたクラスメイトの視線を浴びた。
……この人たち毎日のように私を見つめるのよね…。
はっきり言ってやめてほしい。
その視線を気にしないように教室の中へ足を進める。
これから家を出る前にももう一度の鏡を見ようと考えていたときに、
私の数少ない友達である
橋本茉美(はしもとまみ)が話しかけてきた。
「エリー!おはよ〜」
「おはよう。茉美。」
「今日も相変わらず無表情を貫いてるね〜」
「…別に。貫いてるわけではないわ。
生まれつきよ。」
「あ〜そうでしたそうでした〜」
悪びれもせずにえへへと笑う彼女は、クラスではクラスで唯一、私に話しかけてくる。
彼女はセミロングくらいの髪にパーマをあてていて、今時の女子高生という感じだ。
茉美は可愛らしい容姿をしているので良く
男子生徒から呼び出しを受けている。
でも彼女には同じクラスの松居何とか君
(名前が思い出せない)という(いい人らし
い)彼氏がいるので断り続けているとのことだ。
席が前後な私たちは自席に座りながら、話し始めた。
