「……これは、私たちが先月に入ってお互いに恋愛感情を抱き、交際関係に発展してからの期間も含めたデータです」
ちょ、ちょっと待ってよ……!
一気にオフィスがどよめき始める。
何人かの社員に話しかけられているのを感じるけれど、パニックになっている私は口を動かそうとしても動かせない。
彼は表情を変えないまま、話し続ける。
「どうでしょうか? このデータをふまえれば、社内恋愛禁止なんて規則が無駄だということがわかるのではないでしょうか? ……私はむしろ、彼女との交際が仕事に対するモチベーションに繋がったと感じています。……そして」
浅野課長が言いかけた言葉の先を聞くため、オフィスのなかが一瞬にして静まり返った。
