冷徹上司は大家さん!?





 休日明けの月曜の朝。

 瀬尾さんの要求をのむことにした私だけれど、今日はあえていつも通り浅野課長と同じ電車に乗っている。


「あれから体調はよくなった?」

「はい。お休みの間中ずーっと寝てたら、すっかり回復しました」

「そっか、忙しい納期明けに無理させて悪かったな。まあ……」


 浅野課長はそう言いかけ、顔が触れ合うまであと5センチという私との距離をさらに詰める。


「あの続きはいつでも待ってるから」


「……っ」


 どうやって話を切り出そうか、悩みに悩んでいる私にそんな甘いセリフを囁くなんて……この人は本当にずるい。

 でも、言わなきゃ。彼のために切り出さなきゃ、別れを。