「どうだ、いい写真は撮れたか?」 私の肩を抱いたまま浅野課長がそう問いかけると、麻友さんはわなわなと手を震わせて放心したように膝から崩れ落ちた。 「おい、写真は撮らなくていいのかよ」 彼はなおも問いかけたけれど、麻友さんは答える素振りもなければ携帯を取り出す気配もない。 「……麻友、そういうことだから。2度とこいつに脅迫じみたことするなよ」 浅野課長は汚らわしいものでも見るような目つきでそう言い捨て、私の腕をつかんで彼の部屋のほうへと歩き始めた。