――ガチャッ 「こんばんは、久しぶり一花ちゃん。突然どうしたの? もしかして飲みの誘い?」 「夜遅くにすみません。えっと、今日は違うんです……ちょっとお聞きしたいことがあって。少しだけお時間頂けますか?」 私がそう言うと麻友さんは一瞬無表情になったけれど、すぐもとの笑顔に戻って「もちろん」と答えた。 「立ち話もなんだから、中に入る?」 そう勧められたけれど、浅野課長が帰ってくる前に部屋に入って待っていなければいけないし、麻友さんのお誘いを断ってドアの前で話すことにした。