冷徹上司は大家さん!?


 久しぶりにいつもの最寄駅に降り立ち、人もまばらな帰り道をゆっくり歩く。

 ……といっても駅からは3分しかかからないので、あっという間にアパートの前に着いてしまった。

 せめて部屋の中じゃなく門の前で待っていようか……なんて考えながら突っ立っていると、誰かがアパートの階段を降りてくる足音がした。

 そのまま門の前で立っているのも不自然なので、思わずそばにあった茂みに隠れてしゃがみこむ。


 頭が出ないように気を付けながら様子を伺うと、出てきたのは理沙さんだった。

 よく見えないけれど、横にいる誰かと話している声が聞こえる。