「永原。どうして俺のことを避けてるんだ?」
「さ、避けてなんかないです」
「嘘つくな。お前、俺のこと見舞いに来てくれた日から避けてるだろ。そうじゃなきゃ、朝いつもの駅で待ち伏せしてても見つからないなんておかしい」
待ち伏せ……浅野課長、そんなことまでしてたのか。
自分が持っているアパートの住民の素行がおかしくなったら、たしかに気になる……よね。
うつむいたまま黙っていると、浅野課長はため息をついて私の手に何かを握らせた。
手を開いて見てみると、握らされていたのは私の部屋の鍵。
……と思ったけれど、よく見てみると付けてあるキーホルダーが私のものとは違う。
