冷徹上司は大家さん!?

 ――ピピピピッ ピピピピッ


 枕もとで鳴り響くアラームを手探りで止めると、私はベッドからむくりと起き上がった。

 時計の針は午前5時ちょうどを指している。


 何気なく目をこすると、頬に乾いて固まった涙の跡ができていることに気づく。

 私は昨日アパートに帰ってきてからの一部始終を思い出し、がくっとうなだれた。


泣きすぎて鈍い痛みが残る頭を抱えながら洗面所に向かうと、鏡には昔話のおばけのように腫れた目をした私の顔が映っている。



「会社……行きたくない……」



 そう呟いてみたけど、昨日と同様、今日も七時から始業前のミーティングが入っている。

 私は会社に雇われて働くことの不自由さを実感しながら、のろのろと顔を洗い始めた。