冷徹上司は大家さん!?

 スーツを着たままうつぶせになっているところを見ると、会社から帰ってきてすぐに倒れこみ、そのまま寝入ってしまったんだろう。

 そろそろと近づき耳をそばだてると、規則正しい寝息が聞こえてくる。

 よかった、ひとまず死体にはなっていないみたい。

 私はとりあえず安心すると、着てきたトレンチコートを浅野課長の体にかけ、スーパーに寄って大急ぎで買ってきた食材でお粥を作ることにした。

 「体調を崩して誰も頼れないときのために」と、お粥の作り方だけはお母さんが熱心に教えてくれたけど、正直何をどのタイミングで入れるかはうろ覚え。

 とりあえず溶き卵とご飯をお湯で煮ればそれっぽいものが出来上がるだろう、とアバウトに考えながら準備をする。