冷徹上司は大家さん!?



――ピンポーン……


 思い切って浅野課長の部屋のインターホンを押してみるけれど、返事はない。

 おそるおそるドアノブに手をかけてみると、鍵は開いていた。

 いや、でもいくら体調が心配だからといって、人の部屋に勝手に入っていいのかな。

 私は3分ほど悩んだ後、もし勝手に入ったことを責められたら「死体の第一発見者になることを防ぎたかった」という理由を使おうと決め、周りを確認してからこっそり部屋に入った。


「おじゃましまーす……」


 一応小声で声をかけ、物音がしないように廊下を忍び足で歩く。

 リビングにたどり着くと、ソファで布団もかけずに寝ている浅野課長の姿が目に入った。