冷徹上司は大家さん!?

「なるほど、その表現キャッチーでいいね。それでもう一度調整してみます」


「はい、よろしくお願いします!」


 よかった、的外れな指摘にはならなかったみたい。

 私はほっと胸をなでおろし、椅子に座りなおした。


 まさか商品企画課がこんなに早い時間から仕事をしているなんて、今まで知らなかった。

 営業課は取引先あっての部署だから、取引先の営業時間外を大きく外れて残業することはほとんどない。

 でも商品企画課はとにかく社内での調整を綿密に行う部署だから、朝だって夜だって関係なく膨大な仕事量を処理しなきゃいけないんだ。


 明菜が私と話すためにわざわざ営業課フロアまで来てくれていたことを考えると、常にこんなハードスケジュールで動いているわけではないのかもしれない。

 それでも、忙しい時期は今日みたいに「朝残業」なるものをしていたんだと考えると、頭が上がらない思いを覚えた。