冷徹上司は大家さん!?

「あのさ、永原、前に料理教室で話したときのこと覚えてる?」

「料理教室……」

「メイクは魔法みたいだっていう話」

「ああ、あのときのことですか……そうやってまた私のことをからかうんですか?」


 なんだか私ばかりが浅野課長に振り回されている気がして、拗ねた口調で口をとがらせてみた。


「いや、違うって。あのとき、お前『化粧品を作りたい』って言ったよな」

「? はい」

「あのときの永原、すごくキラキラした目でそう言ってたよ。いや、ギラギラって表現のほうが正しいかもな」

「やっぱり私のことからかいたいだけじゃないですか!」