「いきなり石が飛んできました」



「そうか。
お前ら大丈夫か?」



「はい」



「じゃあ早く教室に戻れ。
ここは先生が片付けておく」



「お願いします」





入江くんはそう言って、私の肩に手を回し歩き出した。


さっきの話を聞いてすぐにこんなことが起こるなんて。




これから先はどうなってしまうんだろう。






「俺がいるから大丈夫」




不安で押しつぶされそうな私にそう言葉をかけてくれた。


顔を上げると、真っ直ぐに私を見て少しだけ微笑んだ。




その顔がかっこよくて、安心できて、どこか懐かしく感じられた。