「……ありがとう」
「どういたしまして」
やっと落ち着いたみたいで呼吸を整える。
実里ちゃんが泣いたところすら初めて見たのに、ここまで取り乱すなんて。
「ごめんね、咲良も泣いてたみたいなのに。
やっと落ち着いた」
「私は大丈夫だよ」
「嬉しかった。
咲良が大好きだよって言ってくれて。
友達って言ってくれて」
「当たり前じゃん」
実里ちゃんに抱きつく。
強く強く力を込める。
本当に実里ちゃんのことが大好きなんだよ。
ちゃんと伝わってる？
実里ちゃんも私の背中に手を回してくれて、今きっと心が一つになってると感じた。
