「実里ちゃん、大好きだよ。
それはきっと何があっても変わらないと思うんだ。
だから聞かせて?
今、何を考えて何に悩んでいるか。
私たち友達なんだから、友達の悩みくらい一緒に悩みたいよ」




「咲良……」




「それとも私じゃ頼りにならない?
確かにそうかもしれないけど、話くらいは聞けるよ?
たまには私にも頼ってよ。
いっつも実里ちゃん1人で考えちゃうんだから」




「うっ……」





実里ちゃんは抵抗を止めて、その場に座り込む。


蒼ももう逃げないと思ったのか手を放した。





私もその前に座り、実里ちゃんにハンカチを差し出した。






「ごめんっごめんなさい……ごめっな……」



「うんうん」




泣いて謝り続ける実里ちゃんの背中を摩る。


実里ちゃんがここまで溜めこんでいた。



それに気づかなかった自分がただただ情けなかった。