次の日の朝。


また一週間が始まる。




秋に一歩一歩近づいて行っているはずなのに、まだまだ暑い日は続きそう。





「行ってきます」


「気をつけていってらっしゃい」




お母さんのいつもの見送りの声を聞き、外に出る。


けど、今日はめずらしく蒼は来ていなかった。




いつも早いのに、めずらしいな。





手でパタパタ仰ぎながら家の前で蒼を待つ。






「あ、咲良。
久しぶりだね。
おはよう」



「直樹くん!
おはようっ。
本当に久しぶりな感じする」




家の前にいると、隣の家から直樹くんが出てくる。


相変わらずかっこいい。