「お風呂済ませたね。
じゃあ明日に備えて早めに寝なさいね。
明日は1日中修行に費やすよ。
入江にも伝えといて、6時起床って」
「み、実里ちゃん……」
「おやすみー」って部屋を出て行こうとする実里ちゃんを呼びとめる。
不思議そうにしている実里ちゃんは何ともわざとらしい。
「どこ行くの?」
「あたしの部屋」
「何で?」
「寝るためだけど」
ニヤニヤしてるし、分かっててちゃんと言ってくれないんだ。
じーっと見ていると、小さく息を吐いた。
「あたしベッドじゃないと寝れない人なの」
「じゃあせめて部屋を分けて」
大きい家だから他に部屋はあるはず。
ないわけがない!