そうなんだ。


でも、それでも……。




「けどいつ悪霊化するかわかんねぇから、一応神社でお守り買ってきた。
それでも怖かったから、いつでも俺を呼んで」



私の手にお守りを持たせて、そう言ってくれる。


あぁ、もう不安なんてどっかに飛んでっちゃった。




蒼はすごいなぁ。






「蒼」



「ん?」



「本当にありがとう。
迷惑かけてばっかでごめんね」



「俺が勝手にしてることだから。
じゃあ、また来るな」



「うん」





私の頭をポンポンとしてから、病室を出て行く。


手の中にあるお守りを握りしめる。



ドキドキと速い鼓動。