きっとあの時にこの恋が始まった



母に恋人ができ、母は私のことを見なくなった


家事全般はほとんど私がすることになり、母は仕事、そして恋人と過ごす日々。


私が寝静まった時に帰ってきて恋人と一緒に夜を過ごし、朝には恋人と出勤



もちろん最初は母にどうしてと尋ねたが何も答えてはくれなかった


その恋人と私で大喧嘩をして私が泣きながら別れるように言っても別れてはくれなかった


「ごめんね」


そう言って私に納得させようとしていた


私はいつしかそんな状況が当たり前になり何も思わなくなってきた


私の家庭が少しずつ変化していっていることに流司は気づいていた


「どうして何も言ってないのにわかるの?」


そう尋ねたら


「ずっと一緒にいるんだからそのくらいわかる」



そうして流司は私の一番の理解者になっていった