凛の言っていたカフェは予想以上にオシャレだった


各自注文を済ませ長話が繰り拡げられている


「あーぁ!美味しかったぁ~。またみんなで来ようね!!」


「そーだね!またみんなで来たいなぁ。なっ、流司?」


「あぁ」


流司が勇輝の問いかけに対して短く返事したところで私は話を切り出した


「じゃあこの辺でお開きにしようか」






あっという間の時間で黄色い光で私達を照らしていた太陽はすっかり赤くなっていた


「じゃあ、俺らこっちだから~!流司、華恋ちゃんまた明日な」


「またね、華恋、流司君!!」


凛と勇輝は私達と途中まで一緒だけど、この曲がり角で反対方向だ




2人と別れてしばらくの沈黙が流れる

「今日楽しかった?」



静かな空気に休止符を打ったのは流司の方だ


「うん、相変わらずの雰囲気で樂しかった」

私は流司の問いかけに笑って答えた


「そっか、なら良かった。家に帰ってから大丈夫か?」


「うん、大丈夫。いつもありがとうね、心配してくれて」


すると流司は急に反対の方を向いて私と顔を合わせないような素振りを見せた

「え、急にどうしたの?」


「な、なんでもねーよ」


「ええ、絶対何かあったでしょ?」


「だ、だから何もないって!ほら早く帰るぞ!」



そういうと流司は早足で私の前を歩いた


変な流司、と私は心の中で思いながら同時に相変わらず優しいなと思った


流司が私を心配してくれてるのには理由がある…