頭の中で何かが大きくなっていく。
“リュウ”役と“ツバサ”役の12番の2人。
その声を聞いた時、私の中で違和感を感じた。
「あっ!!」
私は思い立ったように2人の声を録音したものをヘッドフォンで聴きなおす。
何度も何度も繰り返し流し、1音1音細かく区切って聴き入る。
そして頭を支配した違和感の正体がハッキリと浮かび上がってきた。
「この2人の役……逆の方がしっくりきませんか……?」
「逆?
つまり……リュウ役でオーディションを受けた12番がツバサ役になって……。
ツバサ役でオーディションを受けた12番がリュウ役になるって事か?」
高梨部長が確認をするように私を見つめてきた。
「はい!」
それに元気よく返事をすれば、皆は双方の12番の声を確認していく。
「た……確かにこっちの方が合ってる気がする……」
「うん、リュウもツバサも生き生きしてるな……」
皆は顔を見合わせながら頷き合った。
「直ぐに双方に確認の電話を入れろ!」
「分かりました!!」
「じゃあ私たちは他の4人のキャラの声優への合否通知書を作ります!」
慌ただしく皆は会議室を出て行った。
残ったのは私と高梨部長の2人だった。
“リュウ”役と“ツバサ”役の12番の2人。
その声を聞いた時、私の中で違和感を感じた。
「あっ!!」
私は思い立ったように2人の声を録音したものをヘッドフォンで聴きなおす。
何度も何度も繰り返し流し、1音1音細かく区切って聴き入る。
そして頭を支配した違和感の正体がハッキリと浮かび上がってきた。
「この2人の役……逆の方がしっくりきませんか……?」
「逆?
つまり……リュウ役でオーディションを受けた12番がツバサ役になって……。
ツバサ役でオーディションを受けた12番がリュウ役になるって事か?」
高梨部長が確認をするように私を見つめてきた。
「はい!」
それに元気よく返事をすれば、皆は双方の12番の声を確認していく。
「た……確かにこっちの方が合ってる気がする……」
「うん、リュウもツバサも生き生きしてるな……」
皆は顔を見合わせながら頷き合った。
「直ぐに双方に確認の電話を入れろ!」
「分かりました!!」
「じゃあ私たちは他の4人のキャラの声優への合否通知書を作ります!」
慌ただしく皆は会議室を出て行った。
残ったのは私と高梨部長の2人だった。

