「部長!」
何も話さない私に痺れを切らしたかの様に先輩の1人が高梨部長に答えを迫った。
高梨部長は私を見て哀しそうに顔を歪めるとゆっくりと口を開く。
「……“リュウ”役と“ツバサ”役は……」
「ま……待ってください!!」
高梨部長の声を遮る様に私は大声を出していた。
「桜木……」
「お願いします!もう少し時間を下さい!」
バッと頭を下げる私にたくさんの視線が突き刺さっているのが分かる。
迷惑を掛けているのも分かっている。
だけど……ココで妥協をしたら駄目だ。
そんな中途半端なものをお客様へと届ける訳にはいかない。
心の中に燃え上がる想いが私の背中を押すようだった。
「葉月ちゃん……。
どれだけ時間を取っても同じだと思うよ」
「そうそう。
それにゲームはこの1作じゃないの。
他にもたくさんある中でこれだけに時間をかける訳にもいかないのよ」
厳しい言葉が私へと突き刺さる。
先輩たちの言葉は的を射ていてどれも正しかった。
それでも、私は引く訳にはいかなかった。
「皆さんの仰ることはご尤もです」
「なら……」
「だけど……ココで妥協をして誰が得をするんですか……?」
私はゆっくりと顔を上げて皆の顔を見渡した。
その殆どが驚いた表情を浮かべていた。
いつも誰かの意見に流される私が、こんなに大勢の前で自分の意見を主張している。
この光景が皆には信じられないのだろう。
自分でも信じられないもの。
何も話さない私に痺れを切らしたかの様に先輩の1人が高梨部長に答えを迫った。
高梨部長は私を見て哀しそうに顔を歪めるとゆっくりと口を開く。
「……“リュウ”役と“ツバサ”役は……」
「ま……待ってください!!」
高梨部長の声を遮る様に私は大声を出していた。
「桜木……」
「お願いします!もう少し時間を下さい!」
バッと頭を下げる私にたくさんの視線が突き刺さっているのが分かる。
迷惑を掛けているのも分かっている。
だけど……ココで妥協をしたら駄目だ。
そんな中途半端なものをお客様へと届ける訳にはいかない。
心の中に燃え上がる想いが私の背中を押すようだった。
「葉月ちゃん……。
どれだけ時間を取っても同じだと思うよ」
「そうそう。
それにゲームはこの1作じゃないの。
他にもたくさんある中でこれだけに時間をかける訳にもいかないのよ」
厳しい言葉が私へと突き刺さる。
先輩たちの言葉は的を射ていてどれも正しかった。
それでも、私は引く訳にはいかなかった。
「皆さんの仰ることはご尤もです」
「なら……」
「だけど……ココで妥協をして誰が得をするんですか……?」
私はゆっくりと顔を上げて皆の顔を見渡した。
その殆どが驚いた表情を浮かべていた。
いつも誰かの意見に流される私が、こんなに大勢の前で自分の意見を主張している。
この光景が皆には信じられないのだろう。
自分でも信じられないもの。

