「流石に疲れたなー……」
「そうですねー……でもまだまだ終わりませんよ部長」
オーディションが始まって2時間
休憩を挟んでいた私たちは思い思いの時間を過ごしていた。
高梨部長や先輩が横で会話をしている中で私は1人、資料とニラメッコをしていた。
私が持っているキャラクターのイメージと声優さんの声を思い出しながら考え込む。
どうもしっくりとは来なかった。
どの声も格好良いに違いはないのだけど……。
「今の所12番の声が好きですね!アタシは!」
「俺は17番かな……」
社員が自分の意見を言う中、私は黙り込んでいた。
「桜木さんはどう思う?」
先輩の言葉で皆の視線が一気にこっちへと集まってきた。
「……はい……」
返事をしたはいいが、他に言葉が出てこなかった。
そんな私をフォローする様に隣に座っていた高梨部長が明るく声を出す。
「まだ始まったばかりだ!
とりあえずオーディションを進めよう!」
「そうですね!」
高梨部長のお蔭でさっきまで集まっていた視線が消えていく。
隣を見ればニッと口角を上げながら親指を突き立てる彼が目に入った。
その笑顔に安心しながら私は軽く会釈をした。
「そうですねー……でもまだまだ終わりませんよ部長」
オーディションが始まって2時間
休憩を挟んでいた私たちは思い思いの時間を過ごしていた。
高梨部長や先輩が横で会話をしている中で私は1人、資料とニラメッコをしていた。
私が持っているキャラクターのイメージと声優さんの声を思い出しながら考え込む。
どうもしっくりとは来なかった。
どの声も格好良いに違いはないのだけど……。
「今の所12番の声が好きですね!アタシは!」
「俺は17番かな……」
社員が自分の意見を言う中、私は黙り込んでいた。
「桜木さんはどう思う?」
先輩の言葉で皆の視線が一気にこっちへと集まってきた。
「……はい……」
返事をしたはいいが、他に言葉が出てこなかった。
そんな私をフォローする様に隣に座っていた高梨部長が明るく声を出す。
「まだ始まったばかりだ!
とりあえずオーディションを進めよう!」
「そうですね!」
高梨部長のお蔭でさっきまで集まっていた視線が消えていく。
隣を見ればニッと口角を上げながら親指を突き立てる彼が目に入った。
その笑顔に安心しながら私は軽く会釈をした。

