大人の恋は波乱だらけ！？

「ご親切にありがとうございます。
でも……あまり女性の服は脱がさない方がいいと思います」

「どういう意味だよ？」


本当に分からないのかキョトンと首を傾げる彼にこっちが恥ずかしくなってしまう。
でも今後こういう事が起こらないとは言い切れない。
その時に私と同じように混乱させないためにも彼に教えておいたほうが良いと判断した私はゆっくりと口を開く。


「目が覚めた時に……裸だと……色々と誤解を生むので……」

「お前みたいに？」

「あっ……まあ……そうです」


それ以上は言えずに紅く染まっていると思える顔を自分の手で押さえる。
そんな私を馬鹿にしたように鼻で笑う新條さん。
もう彼の顔にはさっきまでのバツの悪そうな顔も、申し訳なさそうな顔も残っていなかった。


「大抵の女は喜ぶがな」

「はい！？」


予想外の言葉に思わず声を上げれば再び鼻で笑われる。
少しムカッと来たが驚きの方が強く膨れ上がっていた。
私の心を見透かしたように新條さんは口を開いた。


「関係があったと勝手に勘違いをして、俺の彼女気取りをする女ばかりだ。
だからお前みたいな反応をする奴には初めて会った」

「え……えっと……。
待ってください、その言い方じゃあ……。
こうやって家のベッドで女の人と朝を迎えるのが初めてじゃないって事ですか！？」

「いや」


否定をした彼に少し安心したがそれは直ぐに消えていく。


「家に連れてきたのはお前が初めてだ。
他の奴はホテルだったからな」

「……なっ……！？」


驚きのあまり持っていた鞄を床へと落としてしまう。