大人の恋は波乱だらけ！？

「葉月が今までどれだけ苦しんできたのか分かるのか……？
彼女の幸せを想って取った行動でも……それで傷つけたら意味がないだろう……！」

「……」


仁さんの言葉に昴さんは悔しそうに顔を歪めた。
その数秒後乱暴に仁さんの胸ぐらを離す。


「俺は……葉月を傷つける様な事はしない」

「……だろうな」


自嘲気味に笑って昴さんは私たちから背を向けた。
歩き出そうとした彼の足を止めたのは仁さんの怒鳴り声だ。


「逃げるなよ！！
何で貴方はそうやって逃げようとするんですか！！」


仁さんは昴さんの腕を掴んで振り返させるとそのまま胸ぐらを掴んだ。


「好きなら……何がなんでも幸せにすると誓えよ！
簡単に手を離すなんて情けない事をするな！」

「……」

「仁さん……」


彼の言葉に胸が締め付けられる。
目の前がうすっらと揺れていくのが分かった。