「お待たせしました」
マスターの声で我に戻った私はパッと手を離した。
そんな私を見ながらクスクスと笑う彼。
きっと私が照れているのを分かっているんだ。
「酷いなー振り払うなんて」
ちっともそう思ってはいなさそうだ。
だって、面白そうに笑っているし。
「は……恥ずかしくて……すみません」
ペコリと頭を下げれば高梨部長は首を横に振った。
「いや、飲もうか」
「は……はい」
頬を緩めて目の前に置いてあったグラスに視線を向ける。
その瞬間、体が固まった様に動かなくなった。
でも、視線だけはグラスに向かったままだ。
透明なグラスの中には透明なお酒が入っている。
でもその中心には……。
桜の花の形にカットされたダイヤモンドの指輪があった。
マスターの声で我に戻った私はパッと手を離した。
そんな私を見ながらクスクスと笑う彼。
きっと私が照れているのを分かっているんだ。
「酷いなー振り払うなんて」
ちっともそう思ってはいなさそうだ。
だって、面白そうに笑っているし。
「は……恥ずかしくて……すみません」
ペコリと頭を下げれば高梨部長は首を横に振った。
「いや、飲もうか」
「は……はい」
頬を緩めて目の前に置いてあったグラスに視線を向ける。
その瞬間、体が固まった様に動かなくなった。
でも、視線だけはグラスに向かったままだ。
透明なグラスの中には透明なお酒が入っている。
でもその中心には……。
桜の花の形にカットされたダイヤモンドの指輪があった。

