大人の恋は波乱だらけ!?

「なあ桜木」

「はい?」


テーブルに置いてあった手に高梨部長の手がそっと重ねられた。


「た……高梨部長……?」

「お前はいつだってそうだったよな」

「え?」

「コロコロと表情を変えながら、俺の心の中に入ってきた」


ぎゅっと手を掴むとそのまま優しく握られる。
ドクンドクンと高鳴る心臓を隠しながら高梨部長を見つめる。


「俺の人生はお前に出逢ってから変わった。
沢山、支えられてきた。だから……」

「っ……」

「今度は俺が支えるよ。葉月の事」

「あっ……」


初めて呼ばれた私の名前。
恥ずかしくて視線をずらしたいのに……。
それは出来ないんだ。

真っ直ぐな貴方の目が私を捕らえて離さないから。