大人の恋は波乱だらけ！？

「は？プロポーズされた！？」

「……うん」


コクリと頷けば友輝は一瞬だけ黙り込んでしまった。
何事かと思い彼を見たけど……。
声を掛けることは出来ない。

だって。


「……」


凄く苦しそうな顔で何かを考えていたから。


「……なにー？私が結婚するの哀しいの？」


そんな友輝を見ていられなくて、ワザとらしく明るく声を出す。
『そんな訳ねぇだろ！さっさと結婚しちまえ！』
友輝ならそう言うと思ったから。
でも私が予想していた応えとは随分とかけ離れたものが返ってきた。


「本当にいいのかよ、それで」

「と……友輝……？」

「俺がどうしてこのバーを選んだと思う？」

「わ……分からないよそんな事……」


急に立ち上がった友輝は私の隣に座ると両肩を掴んだ。


「ここが、お前と新條さんの始まりの場所だからだ」

「は……？」


突然出てきた昴さんの名前に動揺を隠せず目を逸らしてしまう。