大人の恋は波乱だらけ!?

「ばーか、そんなんじゃねぇよ」

「あっ照れてる」

「照れてねぇ!」


酔い潰れてテーブルに突っ伏している明美にチラリと視線を向ける。


「……最近さ、イイ顔で笑ってるよね」

「コイツが笑ってない方がおかしいだろ」

「いやそうじゃなくて……こう……乙女っぽく?」


まるで恋する乙女だ。
キラキラと輝く笑顔で、いつも友輝の事を話してくれる。
元々、彼の事が好きだったからか2人の関係はあっという間に進んだんだ。
今では私が遠慮してしまうくらいのバカップルになりつつある。


「あのなー……」

「なによ?今嬉しかったくせにぃ」

「ったくからかうなよな。お前こそどうなんだよ」

「どうって?」


手元にあったカクテルをグイッと飲む。
そんな私に呆れた顔をしながら友輝は頬杖をついた。


「高梨さんと」

「……うん」

「何だよ紅いぞ顔」

「……うん」


何とか頷いたはいいけど、頭に浮かぶのは高梨部長からのプロポーズだった。