『はぁ……』と盛大なタメ息を吐きながら自分のデスクへと上半身を預ける。
社長にばったり会った私は直ぐにオフィスへと戻りゲームのシナリオを考えていた。
『ゆっくり考えたまえ』、社長はそう仰っていたけどそれが建前だということくらい私にでも分かる。
見えないプレッシャーがズシリと重く降りかかっていた。
「タメ息なんてらしくないな」
「高梨部長……!」
後ろから聞こえてくる声に反応する様に私の体はデスクから離れていく。
目の前には優しい笑顔を浮かべた高梨部長が立っている。
私はきちんと座り直し高梨部長を見上げる。
「ほら、これでも飲んで元気出せ」
「あ……カフェオレ……」
「桜木はブラックは飲めないだろ?」
「は……はい。でも何で知って……」
「ばーか。1年以上一緒に働いていて知らない訳ないだろう」
呆れた様に笑いながら私にカフェオレを差し出す高梨部長。
お礼を言いながら受け取れば、高梨部長は私の隣の席の人の椅子に座った。
今は昼休憩の為、オフィスには私と高梨部長以外は誰もいなかった。
ゴクリとカフェオレを口に運べば、ほろ苦さが口いっぱいに広がる。
それは私が好きなカフェオレの味だった。
「美味しい……」
息を吐く様に言えば嬉しそうに『良かった』と返される。
この穏やかな時間が幸せだった。
社長にばったり会った私は直ぐにオフィスへと戻りゲームのシナリオを考えていた。
『ゆっくり考えたまえ』、社長はそう仰っていたけどそれが建前だということくらい私にでも分かる。
見えないプレッシャーがズシリと重く降りかかっていた。
「タメ息なんてらしくないな」
「高梨部長……!」
後ろから聞こえてくる声に反応する様に私の体はデスクから離れていく。
目の前には優しい笑顔を浮かべた高梨部長が立っている。
私はきちんと座り直し高梨部長を見上げる。
「ほら、これでも飲んで元気出せ」
「あ……カフェオレ……」
「桜木はブラックは飲めないだろ?」
「は……はい。でも何で知って……」
「ばーか。1年以上一緒に働いていて知らない訳ないだろう」
呆れた様に笑いながら私にカフェオレを差し出す高梨部長。
お礼を言いながら受け取れば、高梨部長は私の隣の席の人の椅子に座った。
今は昼休憩の為、オフィスには私と高梨部長以外は誰もいなかった。
ゴクリとカフェオレを口に運べば、ほろ苦さが口いっぱいに広がる。
それは私が好きなカフェオレの味だった。
「美味しい……」
息を吐く様に言えば嬉しそうに『良かった』と返される。
この穏やかな時間が幸せだった。

