「桜木君!」
「しゃ……社長!!お……お疲れ様です!!」
自分の部署へと戻ろうと廊下を歩いていれば思わぬ人に出会ってしまう。
社長とその秘書さんが私の前に立っていた。
1人で社長たちに会うのは初めてな為、極度の緊張状態に陥ってしまう。
プルプルと震える唇を無理やり引き上げる。
笑顔が引き攣っていないか心配だけど、そんな余裕はなかった。
「シナリオ読ませて貰ったよ!
あれなら前回を超える大ヒット作品になるだろう!
今から利益が楽しみだよ!」
満面な笑みを浮かべる社長にズキンと胸が痛んだ。
利益が楽しみって……。
利益を生むためにあのシナリオを作った訳じゃない。
なのに、私は愛想笑いを浮かべながら『ありがとうございます』と言っていた。
「それと、もう1つのゲームの方はどうかね?」
「あっ……」
もう1つというのは【大人の恋愛】ゲームの事だろう。
煮え切らない私を見た社長は豪快に笑うと強めに私の肩を叩いた。
「まあゆっくり考えたまえ!
その代わり、君が納得するものを作りなさい。
他の社員に多少無理を言っても構わん、私が許可をする」
「は……はい……」
私が返事をした事を確認した社長は『頑張りたまえ』と言いながらその場を去っていく。
秘書さんは私に会釈をすると社長の後を追って行った。
「しゃ……社長!!お……お疲れ様です!!」
自分の部署へと戻ろうと廊下を歩いていれば思わぬ人に出会ってしまう。
社長とその秘書さんが私の前に立っていた。
1人で社長たちに会うのは初めてな為、極度の緊張状態に陥ってしまう。
プルプルと震える唇を無理やり引き上げる。
笑顔が引き攣っていないか心配だけど、そんな余裕はなかった。
「シナリオ読ませて貰ったよ!
あれなら前回を超える大ヒット作品になるだろう!
今から利益が楽しみだよ!」
満面な笑みを浮かべる社長にズキンと胸が痛んだ。
利益が楽しみって……。
利益を生むためにあのシナリオを作った訳じゃない。
なのに、私は愛想笑いを浮かべながら『ありがとうございます』と言っていた。
「それと、もう1つのゲームの方はどうかね?」
「あっ……」
もう1つというのは【大人の恋愛】ゲームの事だろう。
煮え切らない私を見た社長は豪快に笑うと強めに私の肩を叩いた。
「まあゆっくり考えたまえ!
その代わり、君が納得するものを作りなさい。
他の社員に多少無理を言っても構わん、私が許可をする」
「は……はい……」
私が返事をした事を確認した社長は『頑張りたまえ』と言いながらその場を去っていく。
秘書さんは私に会釈をすると社長の後を追って行った。

