大人の恋は波乱だらけ!?

「……大人しくしてろよ」


命令口調なその言葉。
でも裏腹に声は優しくて、戸惑う間に彼の唇が胸元に触れた。

ちゅっと小さな音が響いて痛みが走った。
真っ赤に咲いた華を見ると胸が痛くなるんだ。


「……このままお前を抱けば……分かるのか……?」

「え……」

「この胸の痛みの理由……教えてくれよっ……」


哀しそうに笑う昴さん。

それを見た瞬間に体から力が抜けた。

もう、抵抗する気力なんてなかった。

だって、昴さんのそんな顔を見ていたくない。

でも、何も出来ない。

ぎゅっと目を瞑って全部から逃げ出した。
もう何も考えたくない。

震える体を感じながら、彼に身を委ねた。