大人の恋は波乱だらけ!?

「何を言って……」


目を見開いて、私を見つめる明美。
信じたくないという目が私に痛いくらいに突き刺さっていた。


「……」


言葉が見つからない。

パクパクと口を動かすけれど。
声なんて出てこなかった。

そんな私を見据えて、肩を抱くのは高梨部長だった。


「今井さんも知っていると思うけど。
桜木は【大人の恋愛】のゲームを作る様に上から命じられていてね」

「……はい」

「それを新條さんにはお手伝いしていただいているんです」

「……そうなんですか。
でも何でそれが一緒に住むって事に繋がるのよっ!?」


明美の目は私を見ていた。
私に答えを求めているのだろう。


「昴さんは忙しい身だから、身の回りのお世話をする事で協力の了承を得れたの。
……明美の彼氏さんだって知らなくて……ごめん」


嘘は言っていない。

だけど、本当の事も言えなくて。

ぎゅっと唇を噛んで俯いた。