大人の恋は波乱だらけ!?

「……この人は?」

「前に言ったじゃん!葉月の彼氏の高梨部長!」

「……この人が……」


友輝は驚いた様に目を丸めながら高梨部長を見つめていた。

高梨部長は私の頭から手を離してゆっくりと目を細める。


「高梨 仁です。桜木の上司で、お付き合いをさせていただいています」

「……新田 友輝です、葉月とは大学からの付き合いです」

「そうですか。これからも彼女をよろしくお願いします」

「……はい」


2人はお互いに頭を下げていた。


「まあ、それくらいにして!高梨部長!座ってくださいよ!」


明美がニヤニヤしながら私の隣を指す。

6人掛けの座敷。


「じゃあ、失礼します」


ぺこりと頭を下げた彼は迷わず私の隣に腰を掛けた。


「えっと……ビールでいいですか……?」


メニューを渡しながら確認をする。
でも、彼がビールを頼む事は分かっていたけれど。
だっていつも1杯目はビールだもん。


「ああ!」


満面な笑みで笑う彼を見ながらコクリと頷いた。