大人の恋は波乱だらけ!?

「やっ……」

「黙ってろ」


怒りをぶつける様に、彼は私の唇を塞ぐ。
何度目か分からないそのキスは。
凄く哀しい味がしたんだ。


「やだっ……やめて下さっ……」

「うるせぇよ」


大きな舌打ちが響いたと思ったら、彼の唇は下へとずれていく。
高梨部長が付けたキスマークの周に舌を這わせた。


「はうっ……」

「なんて声出してんだよ。好きでもない男に触られて感じるなんて変態だな?」

「っ……やめてっ……」


体を捩るけれど、昴さんは止まらなかった。
濡れた首筋の中心に、唇を当てるとそこを思い切り吸い上げた。


「あっ……」


チクリと一瞬の痛みを感じた。
でもすぐにそれは快感へと変わる。

熱く染まる体。

頭の中も熱で侵されたみたいにおかしくなる。

首筋に咲いた真っ赤な華は、高梨部長のモノから、昴さんのモノへと変わった。

上書きをされるみたいに、私の体は昴さんに染められていく。