大人の恋は波乱だらけ!?

「っん……」


食べられるんじゃないか、そう思うほどに私の唇を貪る昴さん。

息すら出来なくて、彼の胸から離れようとするけれど、ビクともしないんだ。

私の抵抗なんてものともせずに昴さんはキスを続けた。

甘い痺れが私を襲って、カクンと膝が折れていく。


「んっ……ふっ……」


それでもガシリと抱きかかえられて、唇を塞がれる。

背中は壁に押し付けられて。
目の前には昴さんがいて。

逃げ場なんて何処にもない。

それでも逃げようとするのは、私の理性がまだ保たれているからだ。


「やめっ……」


必死に顔を背けて彼の唇から逃げる。

私は高梨部長の彼女で。
彼が好きで、大好きで。

間違っても昴さんとキスをする仲ではないのだ。


「……」


首を捻って昴さんから顔を背けた。

一瞬だけ、彼の動きは止まったけれど、すぐに低い声が落とされる。