大人の恋は波乱だらけ!?

「明美?どうしたの?」

『んっとね~今日の夜7時にいつもの居酒屋に集合ね!友輝には連絡済だから!』

「え?ちょっ……」

『じゃあまた後でね~』


私の返事なんて聞かずに、明美は自分の言いたい事だけを言って電話を切ってしまった。
耳に残る虚しい機械音を聞きながらタメ息を吐く。

まだ行くなんてひと言も言っていないのに。
相変わらず強引な明美。
まあ、もう慣れっこだけど。

そう思いながらスマホをテーブルの上に置く。


「どうした?」

「友達から呼び出しを受けまして……」

「ああ、なるほど」


高梨部長はクスリと笑うとすぐに私の頭を撫でた。


「すみません、私……」

「気にしなくていいさ。友達は大切にしないと」


パチリとウインクをする彼。

本当に優しくて格好良くて。

私には出来すぎた彼氏だ。


「ありがとうございます」

「いや、また後で会えるしね」

「え?」

「い、いや何でもないよ」


慌てた様に笑う彼に疑問を持ったが、特に何も聞かずにもう1度お礼を言った。