大人の恋は波乱だらけ！？

「わー……明るい！！」


会社を出ればまだ太陽が空にあった。
こんなに明るい時間に帰るのは久しぶりで思わず目を細めてしまう。

でも、嬉しいかも。
ゆったりとした時間を過ごせるのは久しぶりだ。
ここ数日は、終電も逃し、会社を出てタクシーを拾って家に帰ったらお風呂をすませて寝るという生活を繰り返していた。


「今日はちゃんとご飯を作れる！」


昴さんと気まずいままでは嫌だ。
そう思った私は、きちんと彼に謝る事を決めた。

彼の好きなハンバーグを作ろう。
結局、前のご褒美もまだだったし。

現実逃避と言う名のプチ旅行に行った時
昴さんは嫌いな青じそを残さずに食べてくれた。
そのご褒美にハンバーグを作ると約束していたが中々時間がなくて作れなかった。
だから今日は心を込めて作ろう。


「あ、青空でケーキも買っていこう！」


青空とは、前に私が住んでいた所の近所にあるケーキ屋さんだ。
美味しいと有名で昴さんも好きなお店のケーキ。
きっと喜んでくれるはず。

そう思った私は、駅へと軽快に歩き出した。