「ただいまー」
家に帰ると真っ先にキッチンへと向かう。
いつもより少し遅くなってしまった為、早くご飯を作らなければいけない。
準備に取り掛かっている最中も頭に浮かぶのは高梨部長の顔だった。
さっきまで触れていた唇の感触を思い出し顔が熱くなってしまう。
あの後、高梨部長は社長に呼び出されて行ってしまったけど呼び出しがなかったらどうなっていたか分からない。
もしかして……。
「って、ないない!」
自分の妄想に終止符を打ち、ご飯の準備へと取り掛かる。
そういえば昴さんは自分の部屋かな?
靴はあったから家にはいるはずだけど姿が見えない。
気にはなったが、料理を続けることにした。
どうせ、小説を書いているに違いない、いつも執筆をする時は何時間でも平気で部屋に籠れる人だもん。
今回もきっとそうだ。
だったら尚更早くご飯を作らなければ、機嫌が悪かったら怒鳴り散らしに来るかもしれない。
そう思った私は手を動かした。
「……出来た!」
30分後には寂しかったテーブルの上が、ポテトサラダとキャベツの千切り付きの生姜焼き、ホウレン草のおひたし、ご飯とお味噌汁で飾られていた。
我ながら美味しくできたと思う。
「昴さーん、ご飯が出来ましたよー」
彼の部屋をノックしたが返事ひとつ返ってこなかった。
というより、物音すら聞こえてこない。
寝ているのかな?と思い、そっと扉を開ける。
「昴さーん……っていない……」
そこには誰もいない空間が広がっていた。
最低限のものしか置いていない殺風景な部屋。
ベッドと小説を書くための机と椅子、本棚。
後は備え付けのクローゼットがあるだけで、比較的に物が少ない部屋なのに何故か惹かれるものがあった。
家に帰ると真っ先にキッチンへと向かう。
いつもより少し遅くなってしまった為、早くご飯を作らなければいけない。
準備に取り掛かっている最中も頭に浮かぶのは高梨部長の顔だった。
さっきまで触れていた唇の感触を思い出し顔が熱くなってしまう。
あの後、高梨部長は社長に呼び出されて行ってしまったけど呼び出しがなかったらどうなっていたか分からない。
もしかして……。
「って、ないない!」
自分の妄想に終止符を打ち、ご飯の準備へと取り掛かる。
そういえば昴さんは自分の部屋かな?
靴はあったから家にはいるはずだけど姿が見えない。
気にはなったが、料理を続けることにした。
どうせ、小説を書いているに違いない、いつも執筆をする時は何時間でも平気で部屋に籠れる人だもん。
今回もきっとそうだ。
だったら尚更早くご飯を作らなければ、機嫌が悪かったら怒鳴り散らしに来るかもしれない。
そう思った私は手を動かした。
「……出来た!」
30分後には寂しかったテーブルの上が、ポテトサラダとキャベツの千切り付きの生姜焼き、ホウレン草のおひたし、ご飯とお味噌汁で飾られていた。
我ながら美味しくできたと思う。
「昴さーん、ご飯が出来ましたよー」
彼の部屋をノックしたが返事ひとつ返ってこなかった。
というより、物音すら聞こえてこない。
寝ているのかな?と思い、そっと扉を開ける。
「昴さーん……っていない……」
そこには誰もいない空間が広がっていた。
最低限のものしか置いていない殺風景な部屋。
ベッドと小説を書くための机と椅子、本棚。
後は備え付けのクローゼットがあるだけで、比較的に物が少ない部屋なのに何故か惹かれるものがあった。

