大人の恋は波乱だらけ！？

「っで？
一体どうなっているのかしら葉月ちゃんは？」

「分かるようにちゃんと説明しろよな」


目の前には怪しげな笑みを浮かべる明美と、どこか不機嫌そうな友輝がいる。
明美とは一緒にランチをすると約束をしたから何ら不思議ではない。
でも何故……。


「何で友輝までいるのよ！？」

「明美からお前に彼氏が出来たって聞いて飛んできたんだよ！」

「意味分からないから！」


カレーライスを口に放り込みながら私を睨みつけてくる友輝に苦笑いを返す。
何で私に彼氏が出来たからって、わざわざ駆けつけに来るの！？
自分だって仕事が忙しい筈なのに……。


「友輝は葉月の事が大好きだからねー心配で心配でしょうがないんでしょ」

「え？」

「ばっ……何言ってるんだよ！
俺はただ……葉月に変な虫が付かないか心配しているだけだ」


怒ったのか、顔を真っ赤にして顔を背ける友輝。
明美はケラケラと笑っていたけど私は気が気でなかった。
冗談でも『大好き』なんて言われたら心臓に悪い。
高鳴る鼓動を振り消す為に冷たい水を喉に一気に流し込む。


「葉月と高梨部長がね……。
まあ、お似合いだと思うよ、凄く」


頬杖を付きながらニヤニヤと不気味なほどの笑みを浮かべる明美。
その言葉は嬉しいけど、恥ずかしすぎて何も言えなかった。
熱くなる顔を誤魔化す様に笑みを零す。


「あ……ありがとう」


お似合いだなんて、滅相もないけど凄く嬉しい。
高梨部長の隣にいていいんだって少し勇気を持てるから。


「……どんな奴なんだよ、高梨部長って」


和やかなムードの中、1人だけ機嫌が悪そうな友輝。
そんな友輝に追い打ちを掛ける様に明美は高梨部長の良さを熱弁していた。