大人の恋は波乱だらけ！？

「景子先輩！
【大人の恋愛】のゲームのキャラクターの性格や容姿の目途が立ったので報告に来ました」


私の言葉にオフィスにいた全員がこちらを向いた。
それもそのはず、長い事大人の恋愛はシナリオどころかキャラ設定もままならなかったのだから。
各々の反応をする社員たち。
喜んでいる人、安心している人、まだまだ不安が隠せない人。
様々だが特に印象が強いのは2人だ。


「葉月ちゃん！やったわね！！」

「桜木！良くやった！！
いつの間にそこまで進んでたんだよ！！」


自分の事の様に喜んでくれている景子先輩と高梨部長。
私はそんな2人に挟まれながら照れ笑いをしていた。


「よっし！このキャラ達で問題ない！
このまま行くぞ！！」

「作り甲斐があるわね、皆それぞれいい味を出してるわ」


高梨部長と景子先輩のOKを貰いホッとした私は安堵のタメ息を吐いてしまう。
すると、ポンと肩に軽く誰かの手が置かれる。


「これで少しは安心できるな」

「……高梨部長」

「よく頑張ったな」


彼の言葉が嬉しくて喜びを噛みしめる様に頷いた。


「じゃあ早速、このキャラを作り上げちゃうわね！」

「お願いします！」

「白石、頼んだぞ」

「任せなさい！」


3人で笑い合って、それぞれの仕事へと戻る。