数秒の間の後、私は再び高梨部長の腕に引き寄せられた。
彼から漂うシトラス系の香りが私の胸を熱くさせる。
「もういい、お前が無事で本当に良かった」
震える声も、高梨部長の鼓動の音も、体から伝わる温もりも、全てが愛おしかった。
それと同時に罪悪感が胸に募る。
彼にどう謝罪したって、私が高梨部長を心配させた事は無かった事にはならない。
それは分かっているけど少しでも彼にこの想いを伝えたかった。
「もう高梨部長に心配を掛けるような事は絶対にしません」
彼の背中に腕を回し強く抱きながら、細身なのに逞しい胸板に顔を押し付ける。
そんな私を受け入れる様に高梨部長は私を抱きしめる力を強くした。
「当たり前だろう……。
次にこんな事があったら、俺はお前をあの男の家から連れ去るからな」
「……はい」
私が頷けば満足そうに私の髪を優しく撫でてくれる。
そして、そっと体を離すと真っ直ぐな瞳で見下ろされる。
「桜木、愛してる」
「……私も愛してます」
恥ずかしかったが素直に言葉にすれば高梨部長は嬉しそうに目を細めて、私の頬を軽く撫で上げる。
壊れ物を扱う様に優しく触られると、とてもくすぐったい気持ちになるが心が満たされていくのが分かる。
徐々に近づいてくる高梨部長の顔に私は迷わず目を閉じた。
彼から漂うシトラス系の香りが私の胸を熱くさせる。
「もういい、お前が無事で本当に良かった」
震える声も、高梨部長の鼓動の音も、体から伝わる温もりも、全てが愛おしかった。
それと同時に罪悪感が胸に募る。
彼にどう謝罪したって、私が高梨部長を心配させた事は無かった事にはならない。
それは分かっているけど少しでも彼にこの想いを伝えたかった。
「もう高梨部長に心配を掛けるような事は絶対にしません」
彼の背中に腕を回し強く抱きながら、細身なのに逞しい胸板に顔を押し付ける。
そんな私を受け入れる様に高梨部長は私を抱きしめる力を強くした。
「当たり前だろう……。
次にこんな事があったら、俺はお前をあの男の家から連れ去るからな」
「……はい」
私が頷けば満足そうに私の髪を優しく撫でてくれる。
そして、そっと体を離すと真っ直ぐな瞳で見下ろされる。
「桜木、愛してる」
「……私も愛してます」
恥ずかしかったが素直に言葉にすれば高梨部長は嬉しそうに目を細めて、私の頬を軽く撫で上げる。
壊れ物を扱う様に優しく触られると、とてもくすぐったい気持ちになるが心が満たされていくのが分かる。
徐々に近づいてくる高梨部長の顔に私は迷わず目を閉じた。

