大人の恋は波乱だらけ!?

そんな視線に耐えられなくなって逃げる様に空に顔を向けた。


「でも、もういいんです。
私を必要としてくれる人がいるから、その人たちと一緒に新しい夢を追い続けようって……」

「本当にそれでいいのかよ」

「……どういう意味ですかそれ」

「それで後悔しないのかって聞いてんだよ」


昴さんの言葉に2つ返事で頷けないのはまだ心残りがあるからだろうか?
それとも認めたくないだけ?
分からないけど、それでも……。


「後悔……すると思います。
今もしてるし、多分この先もずっと……」

「だったら何で立ち上がらない?」


決して責めている訳ではない。
寧ろ優しいトーンだ。


「だってどうしたらいいか分からないですもん。
夢を追いかけて全てを失う勇気は私にはないですから。
そんな弱い私が何をしたらいいんですか……?」


こんな事を言ったらまた怒られるんだろうな、その光景が容易に頭に浮かぶ。
まあ、それはそれでいいかも。
さっさと夢を諦めろと言ってくれた方が私も楽になる。
ふっと口元を緩めて彼の言葉を待つがいつまで経っても怒られることはなかった。