大人の恋は波乱だらけ!?

「んっ……」


目を開ければダイレクトに日差しが私の体を照り付けていた。
そうか、あのままドライブして、どこかの駐車場に車を止めて休んでいたんだ。
小さく伸びをすれば私の体に何かが掛かっていたのに気が付いた。


「シャツ……?」


それは昴さんが来ていた薄手の長袖のシャツだった。
掛けてくれたのかな、そう思いながら隣に視線を向ければ半袖のTシャツから伸びる腕が目に映った。
8月に入ったばかりだがかなり暑い日が続いている。
その為、エンジンを付けたまま眠ったせいでエアコンがかけっぱなしだ。
だから少し肌寒い空間となっているから、半袖となると寒いはずなのに私にシャツを掛けてくれたのか……。
彼の優しさが胸を貫く。


「……」


穏やかな顔で眠る彼を見てると自然と笑顔になる。
でも直ぐに我に返り、彼にシャツを掛けた。


「え……」


その時に触れた彼の腕は、すっかりと冷え切っていた。
急いでエアコンを切って自分が着ていた薄手のパーカーを彼に掛ける。


「何で……何で私にシャツを掛けたの……?」


昴さんなら、私が寒かろうが、風邪を引こうがお構いナシって感じなのに。
訳が分からず私は車の外へと飛び出す。
鞄も何も持たず一心不乱で。
何も考えたくない、考えたら、その答えが何か見つかったら……。
私は私でいられなくなる気がして。
必死にそれを振り払う様に走り出す。