「乾杯」
「乾杯です」
軽くグラスをぶつけて口へと運ぶ。
それだけなのに凄く緊張していた。
今はオシャレなバーで高梨部長と2人で飲みに来ていた。
もう何度も来ているはずなのに鼓動が早まる一方だった。
それもそのはず。
チラリと横を向けば、高梨部長が美味しそうにカクテルを飲んでいた。
私の視線に気が付いたのかニッと笑顔を浮かべてくれる。
「どうした?」
「えーっと……何だか緊張してしまって……」
前に来たときは上司と部下という関係だった。
でも今の私たちは恋人同士だ。
それが嬉しくも恥ずかしくもある。
照れ笑いをしていれば私の考えていたことが分かったのか高梨部長はコホンと咳払いをしていた。
「桜木……」
高梨部長はそっと私の名前を呟くと顔を真っ赤に染めてそっぽを向いてしまう。
「高梨部長?」
何か変な事を言っただろうか?
心配になった私は高梨部長の顔を覗きこむ様に近付く。
「……」
黙ったままお酒を飲む高梨部長の横顔は未だに紅く染まっている。
首を傾げながら彼を見つめていれば急に視線が交じり合った。
「あ……あの……」
「ばーか!可愛すぎだっつーの!」
パチンと軽くオデコを叩かれる。
『痛ッ……!』と声を漏らしながら高梨部長を恨みがましく見ていれば彼は可笑しそうに笑い出した。
「何で笑うんですか!?」
「口を尖らせて拗ねるなんて子供っぽいなと思って」
もう!と高梨部長から目を逸らしグラスに手を伸ばす。
残っていたカルーアミルクを一気に飲み干した。
「乾杯です」
軽くグラスをぶつけて口へと運ぶ。
それだけなのに凄く緊張していた。
今はオシャレなバーで高梨部長と2人で飲みに来ていた。
もう何度も来ているはずなのに鼓動が早まる一方だった。
それもそのはず。
チラリと横を向けば、高梨部長が美味しそうにカクテルを飲んでいた。
私の視線に気が付いたのかニッと笑顔を浮かべてくれる。
「どうした?」
「えーっと……何だか緊張してしまって……」
前に来たときは上司と部下という関係だった。
でも今の私たちは恋人同士だ。
それが嬉しくも恥ずかしくもある。
照れ笑いをしていれば私の考えていたことが分かったのか高梨部長はコホンと咳払いをしていた。
「桜木……」
高梨部長はそっと私の名前を呟くと顔を真っ赤に染めてそっぽを向いてしまう。
「高梨部長?」
何か変な事を言っただろうか?
心配になった私は高梨部長の顔を覗きこむ様に近付く。
「……」
黙ったままお酒を飲む高梨部長の横顔は未だに紅く染まっている。
首を傾げながら彼を見つめていれば急に視線が交じり合った。
「あ……あの……」
「ばーか!可愛すぎだっつーの!」
パチンと軽くオデコを叩かれる。
『痛ッ……!』と声を漏らしながら高梨部長を恨みがましく見ていれば彼は可笑しそうに笑い出した。
「何で笑うんですか!?」
「口を尖らせて拗ねるなんて子供っぽいなと思って」
もう!と高梨部長から目を逸らしグラスに手を伸ばす。
残っていたカルーアミルクを一気に飲み干した。

