「心配してくれてありがとな」
「い……いえ」
直ぐ目の前で動く高梨部長の唇。
彼の唇が動く度に私の唇と重なるのではないか、というくらいの距離感に私は居た。
どきたくても高梨部長の片腕が私を離してはくれない。
もう片方の手は相変わらず頬を包み込んでいるし……。
恥ずかしくて何も考えられないよ。
「でもな、俺は大丈夫だ」
「そんな風には見えません」
「……ったく、お前には敵わないよ」
高梨部長は諦めた様にタメ息を吐くと、フワリと優しく笑った。
「無理しないで下さい」
「それはお互い様だろう?」
「うっ……」
言葉に詰まっていれば高梨部長はクスリと笑い優しく頬を撫で下ろした。
大きな掌が私の頬を滑る度に、体の体温が上昇していく。
「確かに最近、寝不足だ。
でもそれももう少しで終わる」
「え?」
「桜木……今は辛い時期かもしれない。
だけど、もう少し辛抱してくれ」
「高梨部長?」
「もう少し……もう少しだけだから」
よく分からないけど、今は高梨部長を信じよう。
彼が辛いと私も辛い。
だけど……彼が頑張っているのに私が邪魔をする訳にはいかないもの。
「分かりました」
「ありがとな」
「でも……ちゃんと寝て下さい。
高梨部長が元気ないと、凄く哀しいです」
「……そういう事を無意識で言っちゃうもんな、お前は」
疲れた様に笑うと『ちゃんと寝るよ』と約束をしてくれた。
嬉しくなった私は満面な笑みを浮かべながらお礼を言っていた。
「い……いえ」
直ぐ目の前で動く高梨部長の唇。
彼の唇が動く度に私の唇と重なるのではないか、というくらいの距離感に私は居た。
どきたくても高梨部長の片腕が私を離してはくれない。
もう片方の手は相変わらず頬を包み込んでいるし……。
恥ずかしくて何も考えられないよ。
「でもな、俺は大丈夫だ」
「そんな風には見えません」
「……ったく、お前には敵わないよ」
高梨部長は諦めた様にタメ息を吐くと、フワリと優しく笑った。
「無理しないで下さい」
「それはお互い様だろう?」
「うっ……」
言葉に詰まっていれば高梨部長はクスリと笑い優しく頬を撫で下ろした。
大きな掌が私の頬を滑る度に、体の体温が上昇していく。
「確かに最近、寝不足だ。
でもそれももう少しで終わる」
「え?」
「桜木……今は辛い時期かもしれない。
だけど、もう少し辛抱してくれ」
「高梨部長?」
「もう少し……もう少しだけだから」
よく分からないけど、今は高梨部長を信じよう。
彼が辛いと私も辛い。
だけど……彼が頑張っているのに私が邪魔をする訳にはいかないもの。
「分かりました」
「ありがとな」
「でも……ちゃんと寝て下さい。
高梨部長が元気ないと、凄く哀しいです」
「……そういう事を無意識で言っちゃうもんな、お前は」
疲れた様に笑うと『ちゃんと寝るよ』と約束をしてくれた。
嬉しくなった私は満面な笑みを浮かべながらお礼を言っていた。

