「っ……お前に何の利益があるんだよ!
何で人の為に何かをしたいと思うんだよ……」
訳が分からない、そう言いたそうな目で新條さんは私を見ている。
何故私が新條さんの役に立ちたいと思うのかは自分でも分からない。
でもこれだけは言える。
「利益がある、ない、なんて関係ないと思います。
困っている人がいたら手を伸ばすのは自然の事だし、その困っている内容に少しでも私が関わっているなら……。
手伝うのは当然じゃないですか!」
ニコリと笑顔を浮かべれば、掴まれていた肩が力なく離される。
私の言葉は彼に響いたのかは分からない。
少なくとも納得はしていないみたいだが。
未だ困惑気味な表情をする新條さんを見ていると少し笑えてくる。
新條さんと私では考え方が根本的に違うのかもしれない。
だとしたら2人の意見や価値観が交わらないのは当然の事だ。
完璧に分かり合える存在なんて、全く同じ人間以外はありえないだろう。
でも、それが普通なんだ。
完璧に分かり合えなくても、お互いを尊重して良き関係を築き上げていく。
新條さんの事はまだ何も知らないし、大した事は言えないけど……。
「新條さんが困った時にはいつでも駆けつけます!
仕事では上手い付き合いは出来なかったけど、プライベートでは連絡ください。
友達というのは恐れ多いですが……私たちが巡り会えたとも何かの縁です。
これでサヨナラは寂しいですから」
冗談交じりに言って私は頭を下げる。
「長々とお時間を頂いてすみませんでした。
私はこれで……」
ベッドから降りようと体を動かそうとすれば、グイッと引き寄せられる。
ポスリと小さな音を立てて私がおさまったのは新條さんの腕の中だった。
服の上からでも分かるガッシリとした胸板。
男らしい体つきに嫌でも頬が熱くなっていくのを感じた。
「あのし……新條さん離してくださ……」
恥ずかしさからか声が震えていく。
そんな私の気持ちを知っているか知らないかは分からないけど無視しながら抱きしめ続ける新條さん。
彼が何をしたいかなんて私には理解できない。
何で人の為に何かをしたいと思うんだよ……」
訳が分からない、そう言いたそうな目で新條さんは私を見ている。
何故私が新條さんの役に立ちたいと思うのかは自分でも分からない。
でもこれだけは言える。
「利益がある、ない、なんて関係ないと思います。
困っている人がいたら手を伸ばすのは自然の事だし、その困っている内容に少しでも私が関わっているなら……。
手伝うのは当然じゃないですか!」
ニコリと笑顔を浮かべれば、掴まれていた肩が力なく離される。
私の言葉は彼に響いたのかは分からない。
少なくとも納得はしていないみたいだが。
未だ困惑気味な表情をする新條さんを見ていると少し笑えてくる。
新條さんと私では考え方が根本的に違うのかもしれない。
だとしたら2人の意見や価値観が交わらないのは当然の事だ。
完璧に分かり合える存在なんて、全く同じ人間以外はありえないだろう。
でも、それが普通なんだ。
完璧に分かり合えなくても、お互いを尊重して良き関係を築き上げていく。
新條さんの事はまだ何も知らないし、大した事は言えないけど……。
「新條さんが困った時にはいつでも駆けつけます!
仕事では上手い付き合いは出来なかったけど、プライベートでは連絡ください。
友達というのは恐れ多いですが……私たちが巡り会えたとも何かの縁です。
これでサヨナラは寂しいですから」
冗談交じりに言って私は頭を下げる。
「長々とお時間を頂いてすみませんでした。
私はこれで……」
ベッドから降りようと体を動かそうとすれば、グイッと引き寄せられる。
ポスリと小さな音を立てて私がおさまったのは新條さんの腕の中だった。
服の上からでも分かるガッシリとした胸板。
男らしい体つきに嫌でも頬が熱くなっていくのを感じた。
「あのし……新條さん離してくださ……」
恥ずかしさからか声が震えていく。
そんな私の気持ちを知っているか知らないかは分からないけど無視しながら抱きしめ続ける新條さん。
彼が何をしたいかなんて私には理解できない。

