「抱かせろよ」
衝撃の言葉に私は声すら出せないでいた。
今私の目の前にいるのは、爽やかな仮面をつけた新條さんでも、本性だと思われる新條さんでも、ケーキを前に無邪気に笑う新條さんでもない。
見た事も無い表情をする彼を目の前に私は体を震わせる事しか出来ない。
恐怖から逃れるために後ずさりをするも、新條さんはジリジリと追い詰める様に私に迫ってくる。
「金なんて要らねぇ、そんな物は他の女が嫌って程くれるからな」
「し……新條さ……」
バンッと背中に衝撃が走る。
振り向けば背中が壁についている、それは逃げ場がない事を表していた。
「好きな男の為に自分の体を差し出す女……イイね……どんな表情で堕ちるんだろうな?
さぞ……ソソルんだろうな……?」
「っ……」
「……イイねその顔。
今度の小説に使ってやるよ。
絶望、恐怖、困惑、そんな顔をしている奴が快感に堕ちて俺しか見えない様になる……」
『ククッ』と喉で笑いながらも、相変わらず何も映していない瞳で私を見ていた。
彼が何を考えているかなんて分からない。
でもこれが本気だとはどうしても思えなかった。
かと言って冗談でもないだろうが……。
そう考え込んでいれば私の体は宙へと浮かび上がっていた。
膝裏に手を回しお姫様抱っこをされる。
「ちょっ……」
「……」
黙ったまま私を何処かへ運ぶ新條さん。
その行先なんて容易に分かってしまう。
「きゃっ……」
乱暴に投げ飛ばされるが柔らかいベッドが衝撃を吸収してくれる。
そこは彼の寝室だった。
衝撃の言葉に私は声すら出せないでいた。
今私の目の前にいるのは、爽やかな仮面をつけた新條さんでも、本性だと思われる新條さんでも、ケーキを前に無邪気に笑う新條さんでもない。
見た事も無い表情をする彼を目の前に私は体を震わせる事しか出来ない。
恐怖から逃れるために後ずさりをするも、新條さんはジリジリと追い詰める様に私に迫ってくる。
「金なんて要らねぇ、そんな物は他の女が嫌って程くれるからな」
「し……新條さ……」
バンッと背中に衝撃が走る。
振り向けば背中が壁についている、それは逃げ場がない事を表していた。
「好きな男の為に自分の体を差し出す女……イイね……どんな表情で堕ちるんだろうな?
さぞ……ソソルんだろうな……?」
「っ……」
「……イイねその顔。
今度の小説に使ってやるよ。
絶望、恐怖、困惑、そんな顔をしている奴が快感に堕ちて俺しか見えない様になる……」
『ククッ』と喉で笑いながらも、相変わらず何も映していない瞳で私を見ていた。
彼が何を考えているかなんて分からない。
でもこれが本気だとはどうしても思えなかった。
かと言って冗談でもないだろうが……。
そう考え込んでいれば私の体は宙へと浮かび上がっていた。
膝裏に手を回しお姫様抱っこをされる。
「ちょっ……」
「……」
黙ったまま私を何処かへ運ぶ新條さん。
その行先なんて容易に分かってしまう。
「きゃっ……」
乱暴に投げ飛ばされるが柔らかいベッドが衝撃を吸収してくれる。
そこは彼の寝室だった。

