「お願いします!
新條さんのお力を貸して下さい!」
「……」
「私は……何としてでもゲームを完成させなきゃいけないんです!」
勢いよく立ち上がり深く頭を下げる。
私1人で何とか出来る問題だったらとっくにやっている。
でも、今の私では何も出来ない。
誰かに頼る事でしか解決が出来ないなんて悔しいけど、それでも……。
私は、私のゲームを待っていてくれる人たちの為にも立ち止まる訳にはいかない。
「……何でそんなに必死なんだよ。
元々の夢じゃねぇんだろう?」
「……はい。
それでも今はこの仕事に誇りを持っています。
私が作るゲームを待っていてくれる人が1人でもいる限り期待に応えたいんです」
「……それだけか?」
疑う様な眼差しに高梨部長の存在が頭に浮かんだ。
「違うみたいだな」
新條さんの鋭い目から逃れることが出来ずに私は高梨部長の事も話してしまう。
勿論、私が彼を好きだという事は除いて。
「ふーん。
お前その上司に惚れてんだろ?」
「え?……そういう訳では……」
的を射た言葉に自分でも分かるくらいに動揺していた。
馬鹿だ、これでは“はい、そうです”と言っている様なものだ。
こんな不純な動機じゃあ、協力なんて到底して貰えないだろう。
私の予想を裏付ける様に新條さんは鼻を鳴らす。
「くだらねぇな。
お前の色恋沙汰の為に何で俺が力を貸さなければいけないんだ?
……時間の無駄だ、さっさと出て行け」
新條さんは私に背を向けて歩き出した。
いや、正確には歩き出そうとしたと言った方が正しいだろう。
何故なら新條さんの動きを無理やり止める様に私は彼の手を掴んでいたから。
新條さんのお力を貸して下さい!」
「……」
「私は……何としてでもゲームを完成させなきゃいけないんです!」
勢いよく立ち上がり深く頭を下げる。
私1人で何とか出来る問題だったらとっくにやっている。
でも、今の私では何も出来ない。
誰かに頼る事でしか解決が出来ないなんて悔しいけど、それでも……。
私は、私のゲームを待っていてくれる人たちの為にも立ち止まる訳にはいかない。
「……何でそんなに必死なんだよ。
元々の夢じゃねぇんだろう?」
「……はい。
それでも今はこの仕事に誇りを持っています。
私が作るゲームを待っていてくれる人が1人でもいる限り期待に応えたいんです」
「……それだけか?」
疑う様な眼差しに高梨部長の存在が頭に浮かんだ。
「違うみたいだな」
新條さんの鋭い目から逃れることが出来ずに私は高梨部長の事も話してしまう。
勿論、私が彼を好きだという事は除いて。
「ふーん。
お前その上司に惚れてんだろ?」
「え?……そういう訳では……」
的を射た言葉に自分でも分かるくらいに動揺していた。
馬鹿だ、これでは“はい、そうです”と言っている様なものだ。
こんな不純な動機じゃあ、協力なんて到底して貰えないだろう。
私の予想を裏付ける様に新條さんは鼻を鳴らす。
「くだらねぇな。
お前の色恋沙汰の為に何で俺が力を貸さなければいけないんだ?
……時間の無駄だ、さっさと出て行け」
新條さんは私に背を向けて歩き出した。
いや、正確には歩き出そうとしたと言った方が正しいだろう。
何故なら新條さんの動きを無理やり止める様に私は彼の手を掴んでいたから。

